メタモルフォーゼ 大将軍森へ行く


引用:メタモルフォーゼ 立東舎

太平洋戦争末期のベトナムを舞台に、名将・雨月大将が“人間性”と“戦争”の矛盾に直面する短編漫画です。

発表

発表日:1976年8月
出版:月刊少年マガジン 講談社

あらすじ

物語の主人公は、大日本帝国陸軍の名将・雨月大将。
太平洋戦争末期、ベトナム上空で敵機に撃墜された彼は、奇跡的に生き延び、ジャングルの奥地をさまようことになります。
やがて彼は、かつて村人が虐殺されたという廃村の近くで倒れ、謎の若い男女・ブルウとニヤンに助けられます。
彼らは村の生き残りと思われ、雨月は彼らを本当の子どものように思い始めます。
ブルウとニヤンは恋仲で、雨月は仲人役を買って出て、結婚を勧めます。
しかし、結婚の儀式には「離れて立つ2本の木を寄り添うように植え替える」必要があると語られます。
その矢先、日本軍がその地に進軍してきます。
雨月は、この静かな土地を戦場にしたくないという想いから、自軍に刀を向けるという決断を下します。
物語の終盤、ブルウとニヤンが人間ではなく森の精霊のような存在であることが明かされ、雨月の行動が「人間性の回復」として描かれます。

収録されてる出版物

タイトル出版社発行年ページ数判型
手塚治虫文庫全集 メタモルフォーゼ講談社2011年7月12日384ページ文庫
メタモルフォーゼ立東舎2022年10月22日343ページB5

登場キャラクター