第三帝国の崩壊


独裁国家の末路を描いた風刺的な短編SF漫画です。

発表

発表日:1955年7月5日
出版:文藝春秋 臨時増刊・漫画讀本

あらすじ

独裁者ベニト・ヘットラーが支配する第三帝国では、モニターTVとロボットによって国民が監視され、効率の悪い者は処分されるという冷酷な体制が敷かれていた。男性は労働力として使われ、能率が落ちると処分場へ。女性は美人であれば独裁者のハーレムに送られ、公式には「死亡」とされ墓まで作られる。

若者ジャックは恋人マリイを処分場で失い、悲しみに暮れるが、実は彼女はハーレムに送られて生きていた。一方、ヘットラーは人口過剰と食糧難に悩み、国民に反乱を起こさせて内戦で人口を減らそうと企む。しかしその反乱は制御不能となり、首都にまで飛び火する。

ジャックは反乱に加わり、マリイと再会。ヘットラーは地下壕で人工冬眠に入るが、水爆が爆発し、国は壊滅。数百年後、目覚めたヘットラーはロボットに捕らえられ、見世物にされる。自殺を試みるも、あの世にもロボットしかいない世界が待っていた。

収録されてる出版物

タイトル出版社発行年ページ数判型
手塚治虫文庫全集 ひょうたん駒子講談社2011年6月10日512ページ文庫