そよ風さん


『そよ風さん』作品概要へ

引用:手塚治虫文庫全集 ナスビ女王 講談社[そよ風さん]

終戦直後の日本を舞台に、優しさと不屈の心で困難に立ち向かう少女・そよ風さんの姿を描いた、清らかな人間ドラマです。

発表

発表日:1955年9月 – 1956年1月
出版:少女 光文社

あらすじ

源町に住む少女・チヨコ、通称「そよ風さん」は、みなしごながらも明るく、動物や子どもたちに優しく語りかける心の清らかな少女。隣町の平町とは八百年来の犬猿の仲で、町同士の対立は根深く続いていた。
そんな中、そよ風さんは平町の少年・三太と友情を育むが、周囲の大人たちは二人の交流を快く思わず、引き離そうとする。ある日、洪水によって堤防が決壊し、両町の対立はさらに激化。三太が源町の教師に捕らえられていたところを、そよ風さんが助けに向かい、その際に肺炎を患ってしまう。
町の争いはついに戦争状態にまで発展するが、県庁の役人の介入によってようやく収束。しかしその頃、そよ風さんと三太は行方不明となっていた。実は二人は、誰にも知られず堤防の修復に尽力していたのである。
その姿を目の当たりにした両町の人々は、争いの愚かさを反省し、そよ風さんと三太の行動に心を打たれるのだった。

収録されてる出版物

タイトル出版社発行年ページ数判型
手塚治虫文庫全集 ナスビ女王講談社2011年9月9日430ページ文庫

登場キャラクター