昆虫社会を舞台にした、風刺の効いた短編ファンタジー漫画です。
発表
発表日:1955年9月5日
出版:文藝春秋 臨時増刊・漫画讀本
あらすじ
主人公は、昆虫社会に生きる少女・シミ子。彼女は赤足アリの巣で、体からにじみ出る甘い汁を提供することで食料を得て暮らしていた。だが、食糧庁の役人を客に取ったことから汚職事件に巻き込まれ、辛酸をなめることになる。
その後、虫権意識に目覚めたシミ子は「売汁禁止運動」に加わり、政治活動を始めるが、甘い汁に依存する政治家たちの反対に遭い、法案は否決。リンチを受け、絶望した彼女はドブ川に身を投げようとする。
しかしその瞬間、同じ場所に飛び込んできた人間の女性に助けられる。その女性は「虫に生まれ変わりたい」と遺書を残していた。シミ子は、人間にも苦悩があることを知り、自分の世界に生きがいを見出していく。
収録されてる出版物
| タイトル | 出版社 | 発行年 | ページ数 | 判型 |
|---|---|---|---|---|
| 手塚治虫文庫全集 ひょうたん駒子 | 講談社 | 2011年6月10日 | 512ページ | 文庫 |