
宇宙探検隊の中に、ひとりだけ“狂う運命”を背負った者がいる――疑心と恐怖が隊員たちを追い詰めていく、密室型サスペンスSFです。
発表
発表日:1960年8月1日
出版:別冊少年サンデー 夏休み号 小学館
あらすじ
小惑星メヅーサを破壊するため、少年キヨシを含む7人の探検隊が宇宙へと旅立つ。
だが出発直後、地球基地から緊急連絡が入る。
「出発前に打ったショック止めの注射の中に、誤って毒薬が一本混入していた。
それを打たれた者は、やがて正気を失い、仲間を襲い始めるかもしれない――」
誰が毒薬を打たれたのかは不明。
隊員たちは互いを疑い、恐れ、次第に精神的に追い詰められていく。
「自分が狂ってしまうかもしれない」という不安と、「仲間が狂うかもしれない」という恐怖が、閉ざされた宇宙船内に不穏な空気を広げていく。
やがて、ある隊員の様子がおかしくなり、疑心は頂点に達する。
果たして“狂っている”のは誰なのか?
そして、彼らは無事に任務を果たせるのか――。
収録されてる出版物
| タイトル | 出版社 | 発行年 | ページ数 | 判型 |
|---|---|---|---|---|
| 手塚治虫文庫全集 SFミックス | 講談社 | 2011年3月11日 | 352ページ | 文庫 |