インセクター 蝶道は死のにおい


引用:手塚治虫文庫全集 メタモルフォーゼ 講談社

毒蝶を使った復讐計画に巻き込まれた昆虫学者・醍醐剣策が、真相を追ってスペインの山奥へ向かうサスペンス仕立てのSF短編です。

発表

発表日:1979年5月27日
出版:週刊少年マガジン 講談社

あらすじ

スペイン・マドリッドで、昆虫学者モラレス博士が皮膚がただれて死亡するという事件が発生します。警察は、南米に生息する猛毒の蝶「ヘリコニウス」の変種が原因ではないかと疑い、日本人昆虫採集家・醍醐剣策に捜査協力を依頼します。
醍醐は一度は断るものの、独自に調査を開始。かつての使用人であり友人でもあるダイを現地に派遣しますが、彼も毒蝶に襲われて死亡してしまいます。怒りに燃えた醍醐は自らスペインの山岳地帯へ向かい、蝶が通る「蝶道」を辿っていきます。
蝶道の先には、場違いな温室が建つ農家があり、そこでは毒蝶の養殖が行われていました。その主はペルー出身の昆虫学者アルファンゾ・ロメロ。彼はスペイン人に滅ぼされたインカ帝国の末裔で、400年にわたり毒蝶を品種改良し、スペイン人への復讐を企てていたのです。
醍醐は毒蝶に襲われながらも間一髪で逃げ出し、温室を焼き払って計画を阻止します。

収録されてる出版物

タイトル出版社発行年ページ数判型
手塚治虫文庫全集 メタモルフォーゼ講談社2011年7月12日384ページ文庫

登場キャラクター