


基本情報
公開日:1977年
上映時間:22分
製作:桜映画社、シンエイ動画
受賞歴
第31回広告電通賞
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あらすじ
「食べもののはじまりは、たいていはっきりしていません。とくに牛乳や乳製品は歴史が古いので、なおさらのことです。こんなお話があったかもしれませんね。」
遠い昔、中央アジアの草原に、牛や羊をわずかに飼って暮らす小さな村があった。
少年テングリは、子牛のタルタルと兄弟のように育ち、夏の草原で毎日を過ごしていた。
しかし、やがてこの地方に長く厳しい冬が訪れる。
食べ物が尽きた村では、次々に家畜を食べるしかなく、ついにタルタルを殺す話が持ち上がる。
これを聞いたテングリは、吹雪の中でタルタルをこっそり逃がした。
数年後、成長したテングリは狩りに出る若者となっていた。
ある日、東から来た旅の僧が「黄金の角を持つ牡牛が率いる大群が山に住む」と語る。
その牛を捕まえれば、村は乳にも肉にも困らないという。僧は見返りに“金の角”を求めた。
テングリたちは僧の案内で、野生の牛がいるという谷へ旅を続ける。
そこで彼らが出会った群れの長こそ、かつての子牛タルタルだった。
タルタルはテングリに問いかける。
「どうして人間は牛を殺すんだ」
テングリが「冬を越すためには仕方がない」と答えると、タルタルは言う。
「ならば、いい方法がある。夏にあふれる乳を蓄える方法だ。村へ帰ったら試してごらん」
タルタルはテングリに、保存食となる“チーズ”の作り方を教えた。
しかし、僧は金の角を諦めず、テングリを人質に牛をおびき寄せようとする。
洞穴に火を焚き、牛たちを追い出そうとした僧に怒ったタルタルは立ち向かい、テングリを救い出す。
タルタルはテングリに語りかける。
「この草原は果てしなく広い。まだ知らない場所がたくさんある。テングリ、一緒に行こう」
こうしてテングリとタルタルは村を離れ、草原の彼方へ旅立っていった。
タルタルが教えたチーズ作りは村々に広まり、人々は冬を安心して越せるようになった。
そして村人たちは、テングリとタルタルがどこかの森で幸せに暮らしていると語り継いだ。
声の出演
- 山内雅人
- 桂玲子
- 太田淑子
- 雨森雅司
- 大宮悌二
- 加藤修
- 池田勝
- 東美江
- 古谷徹
- 岸野一彦
- 滝雅也
- 三上昭子
- 高木早苗
- ナレーション(市原悦子)
スタッフ
- 原案:手塚治虫
- 演出、作画監督:大塚康生
- 原画:大塚康生、宮崎駿、椛島義夫、近藤善文、中村英一、本木久年、青木雄三、矢沢則子、小田部羊一
- 音楽:間宮芳生
備考
- 雪印乳業の劇場用PR映画
- アニメ制作を封印し漫画に専念していた時期に、思いがけず舞い込んだアニメ企画
- 宮崎駿、小田部洋一らが「未来少年コナン」の前でちょうど手があいていたため参加
【資料】
・草原の子テングリ デラックス版