バチス号浮上せず


引用:手塚治虫文庫全集 SFミックス 講談社[バチス号浮上せず]

沈没した原子力潜水艦と謎の発光体をめぐる、海上の恐怖と人間の良心を描いたサスペンスSF短編です。

発表

発表日:1963年8月25日
出版:週刊少年サンデー 小学館

あらすじ

航行中の気象観測船が、突如として青白く光る謎の“化け物”に襲われる。その海域は、かつて原子力潜水艦「バチス号」が沈没した場所だった。乗組員たちは不安を抱きながらも、発光体を撃退するが、その正体は不明のまま。

やがて、消息を絶ったはずのバチス号が海面に浮上し、艦長モールス少佐が現れる。彼は、戦争に利用されることを拒んで艦を沈め、海底に潜伏していたのだという。しかし、艦内の廃棄物から生まれた怪物によって、乗組員は次々と命を落とし、自らも孤独な戦いを続けていた。

怪物との最終決戦の末、バチス号は再び海へと沈んでいく。モールス少佐は、戦争を拒んだ信念とともに、静かに海の底へと消えていった。

収録されてる出版物

タイトル出版社発行年ページ数判型
手塚治虫文庫全集 SFミックス講談社2011年3月11日352ページ文庫

登場キャラクター