
少年・久(きゅう)が体験する悪夢のような現実と、世界の真実を描いた短編作品です。
発表
発表日:1976年9月
出版:月刊少年マガジン 講談社
あらすじ
物語は、久が繰り返し見る「地球最後の日」の夢から始まります。夢の中では、街が崩壊し、人々が黒焦げになっていく恐ろしい光景が広がっていました。目覚めた久は、両親から「町ではツノが生える病気が流行っている」と聞かされ、外出を禁じられます。不審に思った久は、双眼鏡で町をのぞき、実際にツノの生えた人々の姿を目撃します。
そんな中、親戚の少女・ドラコが久の家にやってきます。彼女は久を町へ連れ出しますが、突如としてドラキュラのような姿に変貌し、久を襲います。父親に助けられた久は、安心したのも束の間、父もまた人間ではないことに気づきます。実はこの世界は、核戦争後に悪魔たちが作った地獄のレプリカであり、久はその中で育てられていたのです。
久は本物の地上を目指して逃げ出しますが、そこに広がっていたのは荒廃しきった現実の地球でした。人間の姿はなく、文明は崩壊していました。絶望の中で久は、悪魔の両親に再び迎えられ、地獄の世界へ戻っていくことになります。
収録されてる出版物
| タイトル | 出版社 | 発行年 | ページ数 | 判型 |
|---|---|---|---|---|
| 手塚治虫文庫全集 メタモルフォーゼ | 講談社 | 2011年7月12日 | 384ページ | 文庫 |
| メタモルフォーゼ | 立東舎 | 2022年10月22日 | 343ページ | B5 |