2026年 手塚治虫ファン大会レポート

本日は文化の日。
そして、手塚治虫先生の98回目の誕生日です。 おめでとうございます!

2026年10月31日、7年ぶりに開催された「手塚治虫ファン大会」に参加してきました。
この記事では、その時の様子を記録として残しておこうと思います。

会場は代々木公園近くにある「国立オリンピック記念青少年総合センター」
当日のプログラムは以下のとおりです。

入場時には参加者全員に手土産が配られました。中身は人によって違うようです。
私がいただいたのは、

  • 手塚治虫ファン大会のピンズ ×2
  • イタリア語版『ブラック・ジャック』13巻
  • 第21回新座まつりのポスター

でした。

ピンズのデザインがとても可愛く、個人的にはこれだけでもかなり嬉しかったです。

ウェイティング・シアター

上映されたのは「ユニコ 黒い雲と白い羽」。
サンリオから発売されているDVDと同じ映像でした。

ゴダイゴの主題歌はやはり良いですね。
ユニコは何度見ても少し切ない気持ちになります。

>>「どこから来たのユニコ」「大空のユニコ」「そして今日も」「どんどん」CDはこちらから

Amazon

>>「ユニコ 黒い雲と白い羽」DVDはこちらから

楽天ブックス Amazon

ごあいさつ

さて、いよいよ開会……と思った瞬間、まさかの機材トラブル。
先ほどまで流れていた映像がモニターに映らなくなってしまいました。

これも後から振り返れば良い思い出ですが、その影響で全体の進行が押してしまい、以降のプログラムはやや駆け足に。少し残念でした。

そんな中、松谷孝征さんが一言。

「おんぼろフィルムだね」

会場は笑いに包まれました。

スペシャルトークショー①

池原しげとさん、三浦みつるさん、松谷孝征さん、黒沢哲也さんによるトークイベント。

●池原しげとさん

  • 手塚治虫が「3時のあなた」の生放送に勝手に出演したことがあり、
    共演していた布施明さんの流行曲をアシスタントに聞き、それを本人に伝えた。
  • 『コミックボンボン』で連載していた『ロックマン』は、当初アトムのような顔だったが修正を求められた。
  • 「カプコンは本当はアトムのゲームを作りたかったが、版権の都合でロックマンになった」という噂があった。
  • 数年前にAIを使った手塚作品もあったが、実際のところ。。。
  • 『The O piece(ジ オー・ピース)』(ユーハイムのバウムクーヘンの漫画)は『アドルフに告ぐ』とも関連する作品。

●三浦みつるさん

  • 手塚治虫の作画を覗き見し、ペンを寝かせて描く方法を真似するため、自らペン軸を改造して使っていた。
  • 『ブラック・ジャック 白い正義』では豪邸を資料なしで想像で描いたところ、珍しく評価された。
  • 『マンガの描き方』のフキツケ技法の失敗シーンは、アシスタントの実際の失敗を使っている。
  • 手塚プロの原稿用紙は非常に薄く切り貼りしても厚くなりにくい、トレースしやすかった。
    2026年8月に放送された『手塚治虫の戦争』制作時も、当時と同じ紙を使用した。

●松谷孝征さん

  • 編集者時代の1972~73年頃、特に忙しい時期には2か月半も家に帰れなかった。

●黒沢哲也さん

  • 富士見台の越後屋ビルに手塚プロダクションがあった頃、上の階で騒いで迷惑をかけたことがあり、そのお詫びとして、展覧会で使用した直筆のオールキャラクター画を贈った。
    現在シャッターに描かれているイラストは、その絵を再現したものだという。

小林準治さん プライベートアニメショー

●『ビッグX』
高校3年生の時に8mmフィルムで制作した作品。
これを手塚治虫先生に見せたところ、「来年、虫プロを受けてください」と言われたそうです。

●『アトム今昔物語』
19歳の時、虫プロで制作した作品。
クラシック音楽とアトムを融合させた映像で、とても印象的でした。

●『めたもるふぉーぜ』
形が次々と変化していくアニメーション。
変化の途中で手塚キャラクターもいくつか登場します。

●『熊蜂』
蜂の視点で空を飛び続ける1カットで作られた映像作品。
作品中には手塚キャラクターが隠されており、「何がいたか」を当てるクイズも行われました。

「僕らはみんなアトムの子」&クイズ大会

本来前半で流れるはずだった手塚治虫の紹介映像。
山下達郎さんの「アトムの子」に合わせて流れる映像はとても印象的でした。

>>「アトムの子」CDはこちらから

楽天ブックス Amazon

挙手制で全3問のクイズが出題されました。
未成年の方や海外からの参加者が優先的に指名されていた印象です。
正解・不正解に関わらず、回答者には景品が配られていました。

問題に使われた写真を見て、
「これ見たことあるな……」
と思ったものの、どの場面だったかは出てこない。

記憶というのは意外と曖昧なものですね笑。

お宝鑑賞会

参加者のお宝を紹介するコーナー。

  • コレクションした本
  • コレクションしたシール
  • 手作りの木彫り作品
  • 連セル(連続した動きのセル画)
  • イラスト&サイン

など、さまざまなお宝が紹介されました。
どれも貴重なものばかりで、会場からは感嘆の声が次々と上がっていました。

個人的にはオルガのイラストがとても印象的でした。素敵でしたね。

秘蔵映像上映

●『ブレイブファイヤーS0・9』
電力会社のPR用として制作されたコンペ作品。
当時の雰囲気が感じられる貴重な映像でした。

●『フライングベン』
こちらは初公開となる予定だった作品。
しかし、機材トラブルによる時間不足のため上映は見送りとなってしまいました。

これは本当に残念。
ぜひ観てみたかった作品のひとつです。

スペシャルトークショー②

丸山正雄さん、杉井ギサブローさん、高橋良輔さんによるトークイベント。

●丸山正雄さん

  • 手塚治虫がいなければ、現在のアニメ文化は存在しなかった。
  • 有名漫画をアニメ化するという流れも手塚作品から始まった。

●杉井ギサブローさん

  • 東映動画時代はフルアニメーション作品を制作していたため、『鉄腕アトム』のような作品は当初「子どもだまし」だと思っていた。しかしヤマハホールで上映された約10分のパイロットフィルムを観て、その面白さに衝撃を受けた。
  • 「アニメ」という言葉を最初に使ったのは手塚治虫ではないかと思う。「これはアニメーションではなくアニメだ」と説明された記憶がある。
  • 手塚治虫は「アニメは動いていなくても、物語が良ければ子どもは見てくれる」と話していた。
  • 東映方式で『アトム』を制作していたら、1話につき数千万円かかっていただろう。『鉄腕アトム』がなければ現在のアニメ文化も存在しなかった。
  • 映画のような演出を取り入れたストーリー漫画の原点は手塚治虫。幼少期に読んだ『新宝島』は衝撃的で、今でも紙質まで鮮明に覚えている。
  • 手塚治虫には差別意識がまったくなく、その姿勢を尊敬していた。

●高橋良輔さん

  • 1963年当時、日本で制作されていたテレビアニメは年間1本程度だった。現在では年間370本近い作品が放送されている。この流れを作った功績は非常に大きい。
  • 手塚治虫は若いクリエイターたちにとって、パトロンのような存在だった。「あなたも作り手、私も作り手」という対等な目線で接していた。
  • 『鉄腕アトム』以前は30分アニメを制作するのに約20,000枚の作画が必要だったが、『アトム』では約2,000枚で制作していた。

アニメ史そのものを語るような内容で、とても聞き応えのあるトークでした。

最新NEWS

2028年の手塚治虫生誕100周年に向けた最新情報も発表されました。

なんと整理中の資料の中から、あるフィルムが発見されたとのこと。
内容についてはここでは書けませんが、会場がどよめくほどのニュースでした。
今後ディスク化も予定されているそうなので、続報に期待したいところです。

抽選会

最後はお楽しみの抽選会。
プログラムに記載されている番号が、抽選で引かれた番号と一致すると当選です。
20人前後は当たっていたでしょうか。
賞品の内容は人によって異なり、本やパジャマなどさまざまだったようです。

残念ながら私は外れてしまいましたので、何も書くことはないです。。。

おわりに

ファン大会はこんな感じでした。
参加者は200人前後いたでしょうか。年齢層はやや高めだった印象です。

会場全体には、「好きなものをみんなで共有している」という空気が流れていました。
同じ話で笑い、同じ話題で盛り上がる。
そんな時間がとても心地よく、会場全体がどこかキラキラして見えました。

2028年には手塚治虫生誕100周年を迎えます。
今回発表された新情報も含め、これからの展開がますます楽しみになりました。

7年ぶりの開催となった今回のファン大会。
次回開催されることがあれば、ぜひまた参加したいと思います!