漫画教室


引用:漫画教室 小学館
引用:漫画教室 小学館(漫画家十訓)

発表

発表日:1952年4月 – 1954年5月
出版:漫画少年 学童社

あらすじ

  • (無題)
    マンガ制作の基本となる道具や環境づくりを紹介する回。
    ペンの種類や使い方、作業机の整え方など、初心者が最初に知っておきたいポイントが丁寧に解説される。
    島田啓三、岡本一平、田川水泡、原一司、福井英一、古沢日出夫といった当時の人気作家の描き方や道具も取り上げらている。
    原一司「カンラ・カラ兵衛」や長谷川町子「サザエさん」の似顔絵も登場する。
  • 第2回
    投稿作品の添削を交えながら、画風の違いや構図の作り方を解説する回。
    大城のぼる、原一司、小川哲男、横山泰三、中野正治、ウォルト・ディズニー、田川水泡、新関健之助、横山隆一など、多彩な作家の名前が登場し、さまざまなスタイルを比較しながら学べる。
    教材として「グッちゃんとパイコさん」を使い、実際の改善例が示される。
  • 第3回
    ストーリーの作り方を、案の立て方・展開方・帰納法などの観点から説明する回。
    投稿作品の添削も行われ、悪い例として若き日の小野寺章太郎(のちの石ノ森章太郎)の作品が取り上げられるなど、資料的にも貴重な内容。
  • 第4回
    投稿原稿がどのように選ばれるかを紹介する回。
    学童社には月に4〜5千枚もの投稿が届き、その中からわずか10枚が入選として選ばれるという厳しい選考の実態が語られる。
    最終判断は原一司が担当していることも明かされる。
  • (無題)
    カリカチュア、スラップスティック、パネル、フィーチュア、カツーンなど、漫画の形式やジャンルの違いを紹介。
    馬場のぼる、福井英一、古沢日出夫、手塚治虫らが登場し、作例を通して理解を深める。
  • 第6回
    漫画少年版「ジャングル大帝」を例に、構図の作り方を解説する回。
    「長編マンガの描き方」を3回にわたって扱うとされているが、この回を含めて2回までとなっている。
  • 第7回 長へんマンガのかき方 2
    キャラクター作りや筋書きの組み立て方を解説。
    冒険狂時代」を中心に、長編作品の構成を学ぶ。
    参考作品として「サボテン君」、芳賀まさお「カッパ沼の動物たち」、うしおそうじ「おせんち小町」なども登場。
  • 第8回 画風について
    ひとつの漫画を、さまざまな漫画家の画風で描き分けた実験的な回。
    田川水泡、福井英一、馬場のぼる、杉浦茂、島田啓三、松本かつぢなど、非常に多くの作家のタッチが再現されており、画風研究として見応えのある内容。
  • 第9回 動物マンガのかき方 1
    動物の特徴の捉え方や描き方を解説する回。
    動物園の展示動物として、漫少産のレオが登場します。
    「〜1」とあるが続編は存在しない。
  • 第10回 セリフの勉強
    投稿作品をもとに、読みやすいセリフの配置や言葉選びについて解説。
    マンガのテンポや読み心地を左右する“セリフの技術”に焦点を当てている。
  • 第11回 にがおのかき方
    似顔絵の描き方を紹介する回。
  • 島田啓三、福井英一、中野正治、田川水泡、田中正雄、太田じろう、馬場のぼる、原一司、古沢日出夫らの似顔絵が掲載される。
    おもちゃ屋としてノールス・ヌケトールが登場するユーモラスな構成。
  • (無題)
    カラーページで、カラー印刷の仕組みや色の塗り方を紹介。
    当時の印刷技術を知ることができる貴重な内容。
  • 第14回 いろいろな形式 1
    パノラマ漫画、フィルム漫画、漫画絵物語、往復漫画、クイズ漫画、絵モジ、うごく漫画、はめ絵、連載漫画など、多様な形式を紹介。
    「〜1」とあるが続きは存在しない。
  • 第16回 擬人法
    ものや動物を擬人化する方法を解説。
    例として「のらくろ」や、アニメ映画「くもとちゅうりっぷ」のキャラクターが登場する。
  • あれこれ問答
    ナンデモカンデモ博士の生い立ちをたどる形で進んでいく回。
    漫画出版社の種類、原稿が本になるまでの流れ、ぞっき本の理由、世界の漫画、漫画映画の歴史などを紹介。
    手塚治虫が描いたベティ・ブープ、ポパイ、オズワルド、バグズ・バニイ、トムとジェリー、ミッキーマウスなどのイラストも登場する。
  • 考証のこと
    マンガの描写における時代背景や科学的な正確さをどう調べるかを解説。
    馬場のぼるが登場し、山川惣治の名前も確認できる。
  • No.17 あたらしい表現 1
    戦後、映画の影響によってマンガの表現方法が大きく変化していったことを解説する回。コマ割りや演出の工夫がどのように読者の印象を左右するかを説明している。
  • No.18 あたらしい表現 その2
    前回の内容が原因で、マンガ家たちから吊し上げに遭うというエピソードを描く回。
    顔は黒塗りだが、馬場のぼると福井英一がモデルであることが示唆される。
    手抜きに見える表現でも、使い方次第で効果的な演出になることが説明されている。
  • 大人マンガとこどもマンガ
    キャラクターの造形や物語の方向性など、大人向けマンガと子ども向けマンガの違いを解説する回。
  • 漫画家の生活
    ナンデモカンデモ博士が、クッター演じる漫画家の仕事場を訪ねる形で、漫画家の生活を紹介する回。クッターの他、ナイロン卿も編集者として登場している。
    物語の中では、謝花凡太郎、うしおそうじ、伊藤隆夫、ツヅキ敏三、福井英一、古沢日出夫といった漫画家の名前も登場する。
    最後には、当時の東京に存在した漫画グループとして「漫画集団」と「児童漫画協会」のメンバーが紹介され、当時の漫画界のつながりがわかる構成になっている。

収録されてる出版物

タイトル出版社発行年ページ数判型購入
漫画教室小学館2010年11月14日172ページB5楽天ブックスAmazon

登場キャラクター

備考

  • 章ごとに副題が付いていたり、話数表記があったりなかったりと、全体で表記が統一されていない。
  • 福井英一の「イガグリ君」を悪い例と紹介して、喧嘩になったのは有名なエピソード(No.17 あたらしい表現 1)
    引用:漫画教室 小学館

【資料】
・漫画教室 小学館