ブルンガ1世


引用:ブルンガ1世 立東舎

持ち主の心によって姿と性質が変わる謎の生物「ブルンガ」をめぐる、正義と悪、欲望と理性が交錯するSFファンタジーです。

テレビアニメ化を前提に執筆された作品だったが、数カット分の原画が描かれた段階で企画は中止となった。パイロット版の絵コンテは、わずか37枚しか現存していない。
この作品が制作された1968年当時、手塚治虫は十三本の連載を同時に抱えており、漫画家としてのキャリアの中でも最多の執筆枚数を記録した時期であった。

発表

発表日:1968年4月 – 1969年3月
出版:冒険王 秋田書店

あらすじ

ある月夜、少年ジロの家に現れた謎の老人は、2つのトランクを持っていた。そのうち1つをジロに託し、老人は姿を消す。トランクの中には「ブルンガ」という不思議な生物が入っており、一晩中トランクに閉じ込めて「どんな動物にしたいか」を念じると、望んだ姿の生物になるという。
ジロと友人の片桐は、トラ・ウマ・ワシ・サメの強さを持ち、リスのように可愛く、犬のように賢い理想の生物を思い描き、翌朝「ブルンガ」が誕生する。
一方、もう一つのトランクは刑務所に渡り、囚人たちの凶暴な願望によって、冷酷で凶暴な怪物「ブルンゴ」が生まれる。ブルンガとブルンゴは、実はつがいであり、互いに引き寄せられる運命にあった。
ジロと片桐は、ブルンガとブルンゴを引き合わせるために中東へ向かうが、人間の欲望やエゴが絡み合い、物語は混沌とした展開へと進んでいく。

副題

  • 第一章「悪魔の誕生」
  • 第二章「悪魔の正義」
  • 第三章「悪魔の奴隷」
  • 第四章「悪魔の対決」
  • 第五章「悪魔の恋人」
  • 第六章「悪魔のいけにえ」
  • 第七章「ガノモスの最後」
  • 第八章「ブルンガ2世」
  • 第九章「影沢商事の怪物」
  • 第十章「悪魔は滅びない」

収録されてる出版物

タイトル出版社発行年ページ数判型
ブルンガ1世立東舎2019年9月20日455ページB5

登場キャラクター