
敗戦の女神を妻にしてしまった男が、日本全体を“負け運”に巻き込む神話風刺劇。
発表
発表日:1972年1月22日
出版:漫画サンデー 実業之日本社
あらすじ
昭和20年8月15日、日本は敗戦した。
その直後、ある島に一人だけ生き残った日本兵がいた。
彼はそこで、勝利の女神ならぬ “負けの女神” と出会う。
女神は「この出会いを誰にも話してはならぬ」と告げ、姿を消した。
数年後──
兵士はあの負け女郎のことが忘れられず、もう一度会いたいと願っていた。
そんな折、どこか彼女に似た女性と出会い、やがて結婚する。
しかし、この妻と一緒にいると、どうも商売がうまくいかない。
試しに妻と距離を置いてみると、ダッチワイフやピンク映画の事業が大成功し、男は億万長者になった。
だが男は、自分が経験した“負け女郎との出会い”を映画化したいと思い、その話を他人に語ってしまう。
すると妻が負け女郎の姿へと変わり、「日本に居座ることにした」と告げる。
その瞬間から、日本では不幸が続出する。
倒産が相次ぎ、首相の人気は急落し、与党の票数も減り続けた。
負け女郎が日本に留まる──それは国全体の“敗運”が続くことを意味していた。
収録されてる出版物
備考
- ダッコちゃん人形が登場する
- ラフカディオ・ハーン作『雪女』とは関係ない──と冒頭で但し書きがあるものの、物語の進行はどこか似た雰囲気を帯びている
【資料】
・手塚治虫文庫全集 フースケ 講談社