サイテイ招待席 無能商事株式会社


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引用:手塚治虫 大人漫画大全 国書刊行会[無能商事株式会社]

会社の“無能”制度に利用されていた男が、真相を知って脱出するブラック企業風刺コメディ。

発表

発表日:1970年3月4日
出版:漫画サンデー 実業之日本社

あらすじ

いまどきの大企業は、個人の実力主義が徹底された弱肉強食の世界だった。
社内は常に殺伐としており、成果を出せない者は容赦なく叱責される。
そんな中で、そうした競争とはまったく無縁の男──下村フースケがいた。
彼は毎日のように怒られてばかりで、社内でも落ちこぼれ扱いだった。

ある日、フースケの会社に「無能商事」という謎の企業から、係長待遇で出向してきた男・南似茂千太郎(なにも・せんたろう)がやってくる。
彼は名前の通り、何をやらせても本当に“何もできない”無能社員だった。
しかし彼が来てからというもの、フースケは怒られることが一切なくなった。
社内の叱責はすべて彼に向けられ、フースケは平穏な日々を送るようになる。

やがてフースケは一念発起し、「無能商事とは何者なのか」を突き止めるため行動を開始する。
無能商事と取引した証として保管されている“空のカンヅメ”が並ぶ倉庫に忍び込むが、そこで社長に見つかり、驚くべき真実を知らされる。

無能商事は、無能な人間を企業に派遣する会社だった。
彼らは社員たちのストレスのはけ口となるために必要な存在であり、怒鳴りつけることで社員の気分が晴れ、さらに“最低レベルの社員”も、自分よりさらに無能な同僚がいることでコンプレックスを感じずに済むという仕組みだった。

そして、怒鳴られた回数に応じて、企業には“空のカンヅメ”という形で請求が届く。
その「最低レベルの社員」とは、他でもないフースケ自身だった。

真実を知ったフースケは、「こんな会社にいつまでもいるものか」と転職を決意する。
新しい職場では実力を発揮し、給料も上がり、ついには結婚まで果たした。

しかし彼の胸には、無能商事の社員の証である “M” のイニシャルが刻まれていた。

収録されてる出版物

タイトル出版社発行年ページ数判型購入
手塚治虫漫画全集 フースケ講談社1979年11月20日245ページB6楽天ブックスKoboAmazonKindle
手塚治虫文庫全集 フースケ講談社2010年11月12日496ページ文庫楽天ブックスKoboAmazonKindle

登場キャラクター

【資料】
・手塚治虫文庫全集 フースケ 講談社