こけし探偵局


引用:手塚治虫カラー作品選集 こけし探偵局 国書刊行会

怖いもの知らずの少女パコが、様々な事件を次々と解決していく、痛快で勇敢な探偵ファンタジー。

発表

発表日:1957年4月 – 1957年12月
出版:なかよし 講談社

あらすじ

小学三年生の女の子 パコ は、怖いもの知らずで、ほかの子とは少し違う勇敢な性格。
兄の タロ と一緒に帰る夜道で、お墓の近くを通ったとき、地面を掘っている不思議な男を目撃する。
翌日、お墓へ行くとその男と再会。
男は 昆虫学者 で、昆虫採集の仕掛けを作っていただけだった。
パコは勇気を褒められ、その噂は町中に広まる。

町の男の子 ぼく太郎 から「うちの開かずの間を調べてほしい」と依頼される。
その家は母の再婚相手の屋敷で、死んだ姉が使っていた部屋が“開かずの間”になっていた。
誰もいないはずの部屋から音が聞こえ、
さらにピアノの音まで響くという。

パコは調査し、
・音は空気穴の反響
・ピアノの音はネズミが鍵盤を走っていた
と見抜き、謎は解決

しかしその直後、パコの家来の犬 モル が走ってきて「パコの母がさらわれた」と知らせる。。

家に戻ると警察が来ており、
「人相の悪い五十歳くらいの男に連れて行かれた」と言う。

家の中には「仕返しだ」と書かれた紙が投げ込まれていた。

パコは近所の炭屋 キンちゃん に話を聞くと、
土建会社の印字がある鉛筆を持っていた。
その濃さが手紙と同じだったため、パコは土建会社へ向かい、不良のアジトを突き止める。

しかしその頃、パコの家には母と親戚のおじさんが帰宅。
誘拐はただの誤解で、観光案内をしていただけだった。
手紙は、いつもパコにいじめられているキンちゃんが悪ふざけで書いたものだった。

一方、不良のアジトでは──
パコと遊んでいるうちに、ギャングたちは悪事が嫌になり、全員改心してしまう。

パコは近所のお姉さん2人と海水浴へ。
お姉さんはパコの探偵力を試すため、わざと首飾りを隠す。

パコは「海に首飾りを持ってきているのが怪しい」と推理し、
犯人がお姉さん自身であることを見抜く。

休んでいると、パコはきれいな貝を拾う。
すると男が現れ「その貝は目印だ」と言い、ピストルを向けてくる。
パコは怯まず立ち向かい、男を取り押さえることに成功。

パコとタロはお化け屋敷へ。
そこでは「勝手に社の戸が開く」という怪談があった。

怖くなったタロは映画館へ逃げるが、
映画館では女の子が泣いていた。
父親が“親方”にいじめられているという。

その後、映画館で木箱の荷崩れが起き、親方が下敷きになって死亡。
警察は父親を疑うが、パコは父の無実を証明する。

パコはお化け屋敷の戸の怪談と事件がつながっていると見て遊園地へ向かう。
原因は 力だめしのマシンの鐘の共鳴 だった。

鐘の振動が
・社の戸を揺らし
・木箱を落とした
事件の時間に力だめしをしていたのは、親方の側近。
親方を殺して全てを手に入れようとしていたのだ。

パコの元へ「怖いもの知らずの娘を懲らしめてやる」という怪しい手紙が届く。
送り主は あくまクラブ。

山奥のクラブへ向かうと、
魔術のように見える仕掛けが次々と襲いかかるが、
パコは一つ一つ冷静に見破り、まったく怖がらない。

最後にパコは狼煙を上げて助けを呼び、
駆けつけた大人たちによって
あくまクラブの面々は全員逮捕される。

魔術のように見えた恐怖は、
ただの子どもだましのトリックにすぎなかった。

収録されてる出版物

タイトル出版社発行年ページ数判型購入
手塚治虫漫画全集 あらしの妖精講談社1993年3月17日221ページB6楽天ブックスKoboAmazonKindle
手塚治虫文庫全集 あらしの妖精講談社2010年9月10日432ページ文庫楽天ブックスKoboAmazonKindle

登場キャラクター

【資料】
・手塚治虫文庫全集 あらしの妖精 講談社